iTunes配信用にマスタリングを最適化
より優れた音質で配信を行うために
あらゆる音楽の購入が行える「iTunes」
楽曲を購入するだけではなく、自身の楽曲を販売することができるもの大きな魅力です。
既にiTunesで楽曲販売を行っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、iTunes配信用の音源をAppleに提出する際の注意点があります。
この記事では、より良い音質で楽曲をユーザーに届けるためのレベル管理に関して解説を行ってきます。
iTunes配信用にマスタリングを最適化
このプラグインはLogicのみで使用可能です。
他のDAWソフトを使用されている方は、下記のプラグインをお勧め致します。
サンプリグレートとビットレート
これまでDAWで楽曲制作を終えて書き出す際には、
CD規格であるWAV(44.1kHz/16bit)で書き出すことが殆どではないでしょうか?
しかし、Appleのガイドでは、配信用に m4a [AAC方式(VBR:256k)] にエンコードすることを想定し、
DAW上での作成時と同様の規格を推奨しています。
つまり
サンプリング・レート:48kHz ビットデプス:24bitで制作した楽曲であれば、
送付するファイルはWAV(48kHz/24bit)でOKです。
*96kHz/32bitのような高解像度WAVも可能です。
その他の注意点としては下記があります。
- ディザリングは使用しない事
- Appleの推奨は最大音量を約-1dBに設定
ただし、変換前にクリップが発生しない楽曲も、
ジャンルや楽曲によってクリップするものが出てきます。
変換後のクリップを示唆する「AU Lab」
Appleでは上記のような問題に合わせてツール「AU Lab」を配布しています。
その中でも特に便利なのものがRoundTripAACというプラグインです。
「AU Lab」はクリップの有無を監視するソフトで、
リアルタイムで、元音源とエンコード後のクリップを検出してくれます。
これを立ち上げ、最終の音量レベルを監視することで、エンコード後のクリップも回避できます。
*Appleではクリップしている音源も受け入れるとは記載しています。
おすすめの使用方法はマスタリング最終段階のリミッターやマキシマイザーの後ろに挿し、
リミッターやマキシマイザーの出力レベルを調整し、
エンコード後のPeaksで赤色が点灯しない(クリップしない)ギリギリのレベルを狙って調整する方法です。
iTunesにて音楽配信をされている方・考えている方は是非活用してみてください。
「Mastered for iTunes」
https://www.apple.com/jp/itunes/mastered-for-itunes/
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